私が、大学時代に勉強した曲の1つが、ハンガリー・ブダペスト出身の作曲家Leó Weiner(ヴェイネル・レオー)のバーンダンス『納屋の踊り』。
私の大学の恩師は、ハンガリー出身のカールマン・ベルケシュ先生で、せっかく海外からいらした先生に師事できたので、先生の生まれ故郷やその周辺の音楽を、積極的に学ばせてもらいました。
納屋の踊り
この『納屋の踊り』は、ハンガリーの民謡を元に作られた、『2つの楽章』という曲の2曲目です。
ベルケシュ先生は、元々ヴァイオリンとピアノ向けに書かれたハンガリー舞曲、『ペレグからの新兵募集の踊り』(新しい兵隊を募集するために踊るなんて、民族性ですね)と組み合わせて『2つのハンガリー舞曲』として、私達に演奏の機会を与えて下さっていました。
このバーンダンス『納屋の踊り』という曲は、4分の2拍子の快活な踊りです。
先生いわく「納屋(バーン)の中で大暴れ(ダンス)していて、壁をガンッ!と蹴ったり、ドンッ!とぶつかったりしている情景」とのこと。
激しく踊り狂う様子を暴れるいる様子をバーンダンスと表現しているのでしょう。
確かに、「ずっと強い音で吹く」というよりは、要所要所で強く吹き、すぐに引いて、また強い音が出てくる、といった箇所がとても多い曲です。
民族舞踊のめりはりを生むテヌート
曲中に、しばしば「ten.」の表記が出てきます。
文字でも記号でも、テヌートと書かれていれば、通常はその音を充分な長さ鳴らすように気を配りますが、ここでは少し意味が違います。
もちろん、短くなってはいけませんが、ここで必要なのは「重さ」です。
アクセントほど、強いアタックではなく、しかし他の音に比べて重さ・深さのある強さの音で吹かなくてはなりません。
それが、民族舞踊としての、めりはりを生むのです。
ハンガリー舞曲の練習方法
ハンガリー舞曲は、男性が足を強く踏み鳴らしたり、女性はクルクル回りながら、きれいな民族衣装のスカートをたなびかせて踊る、とてもスピード感のあるダンスです。
そのため、この『納屋の踊り』は、ひたすら速く奏でられます。
弱い指である、薬指も多用するため、十六分音符を均等に吹くことがなかなか難しく、当時はかなりの練習を必要としました。
「
曲の最後に出てくるアルペジオは、下記の記事が参考になるかと思います。
曲の背景を理解すること
曲を作り上げるためには、基礎練習の積み重ねと、その曲を理解することがとても大切だと、強く実感したのがこの曲です。
実際にハンガリーを訪れ、民族舞踊をモチーフにしたバレエを見てからは、目指す音楽が具体的になりました。
今は、現地へ行かずともいろいろな方法で情報を手にできるようになりました。
演奏に広がりがでない、何か足りないな、と悩んだときは、
曲の生まれた国や文化、時代背景をYoutube等で吸収しておくと、曲のイメージがより一層明確になり、豊かな演奏ができるようになります。
今後も、より深い理解の上、様々な曲を演奏していきたいと思います。

